動態マップとは?
百貨店などの館内の人の動きを、人の集中する場所・しない場所で濃淡やカラーで分けて視覚化するものです。広い施設内の人の位置をリアルタイムに記録し、WEB解析におけるヒートマップのような役割を果たします。
人流の多い場所・少ない場所が一目で分かり、統計的な分析を行うことができるため、業務改善や店頭のパフォーマンス向上のヒントを得ることができます。
例えば、小売店では、来店客・スタッフの滞留状況を可視化し、店内のレイアウトや接客ポイント課題を抽出するために使われます。
活用のメリット
来店客の回遊の仕方から接客の位置を見直したり、売り出したい商品を客が集中している箇所に配置することで、運営パフォーマンス向上に結び付けることができます。
- スタッフ配置指示、商品配置の最適化につながります
- 動態マップを活用したスタッフ・来店客の動線分析や売場分析など様々な分析が可能になります
- デジタルサイネージ設置前後の人の流れの変化など、テストマーケティングの分析にも効果的です
データ収集方法
人物一人ひとりの動きを、入店から退店まですべて取得することで、動態マップが作成されます。
例えば、当社が採用しているRetailNextでの計測方法は、AIセンサーが人の動きを自動で記録・分析し、売場やエリアごとの状況をクラウド上で表示します。
エリア内のすべてを画角に収める必要がある為、かなり多くのAIカメラの設置が必要になり、必然的にコストは高くなりますが、欧州のGDPRにも対応していますので、個人情報保護の観点からも安心です。
※その他には、個人の携帯の発するWi-FiやBluetoothの電波を用いて行動を受信する仕組みもありますが、AppleやGoogleのセキュリティーポリシーが変更となり、取得できるサンプル数が限られ、精度があまり高くありません。
全体のトラフィックをみる
以下の図は、館内全体に設置されたRetailNextのAIセンサーが人の動きをカラー・濃淡でわけて視覚化したものです。
黄色~赤色に近づくにつれ人が集中し、反対に青~紫に近づくにつれ人が少なくなっています。
来店客・スタッフ別のトラフィックをみる
左の図は、来店客のみ、右の図はスタッフのみの動態を表しています。AIセンサーが、人の動く方向でスタッフ・来店客を判別し、計測していきます。
顧客は中央右のテーブル付近の通りをよく回遊しており、スタッフは受付カウンターの奥のゾーンに集中しています。
接客したスタッフに絞ったトラフィックをみる
左の図はスタッフ全体、右の図は接客が行われたスタッフの動態を表しています。
アルゴリズムとしては、顧客とスタッフが一定時間以上、一定の距離に近づいた場合に「接客した」とみなし、取得していきます。接客とみなす時間および距離は、店舗毎に変更が可能です。
- 店舗比較・期間を絞った比較ができます。
- POSレジのデータと連携させることで、購入者・非購入者の個別トラフィックも取得できます。
まとめ
人が移動した形跡を動態マップで見ることで、人の流れを意識したレイアウト改善や商品の配置の変更などの対策を講じることができるようになります。また、スタッフの接客タイミングや位置を客の動きに合わせて調整していくことで、より多くの購買や平均客単価の向上に結びつく可能性が高まります。
「どの時間帯の、どの場所にお客様が多いか」「コンバージョン率はどうか」「キャンペーン施策の反応はどうか」などのデータを自動的に取得する店舗計測ツールを導入することで、リアル店舗での顧客分析が容易になり、効率的な店舗分析ができるようになります。
RetailNextは基本的な来店客の入店カウントに加え、人の動線から店舗レイアウトを総合的に分析できるインテリア分析機能を搭載しており、ReIDは、特定の売場や店舗内に限らず、フロア間・館内全体での動線計測、行動分析にも対応しています。
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