システム・機能紹介

AIカメラと各種システムのAPI連携で実現できること

AI技術やテクノロジーの進化に伴い、私たちの生活環境や店舗経営においても変化が起きています。

小売業界においては、AIカメラを実店舗に導入することで、人流取得や顧客分析が容易にできるようになりました。

AIカメラで取得するデータを、APIを介して既存のシステムに連携させることで、データを顧客やスタッフにわかりやすく提供し、顧客サービスの向上や、店舗運営の効率化を図ることができます。

本記事では、AIカメラで取得したデータを既存のシステムとAPI連携することで得られる利点や、APIを介した具体的なデータの活用方法について解説します。

さらに、AIカメラのデータと各システムのAPI連携が実際にどのようなシーンで効果を発揮するのか、小売店の事例を交えてご紹介します。

本記事の内容が実店舗経営におけるソリューションとして、検討すべき項目のひとつとなれば幸いです。

 

AIカメラとは?

AIカメラとは、人工知能(AI)技術を搭載したカメラのことを指します。従来の防犯カメラや映像撮影のためのカメラと異なり、さまざまな高機能を備えているのが特徴で、小売業などでは取得したデータから顧客動向や人流を分析し、企業戦略を立案・実行するための判断材料として活用されています。

関連記事:店舗分析ツール「入店人数計測システム」とは? 主な“3種類”をご紹介!

 

APIを介したAIカメラと既存システムのデータ連携とは

AIカメラの導入により、様々な業界で新たな可能性が広がっていますが、その真価を発揮するためには、既存システムとのスムーズなデータ連携が有効です。

AIカメラで取得した解析結果は、API(Application Programming Interface)を通じてWebサービスなどの外部のシステムやアプリケーションなどと連携することで、わかりやすく可視化することができます。

例えば、商業施設やショッピングモール、小売店などでは、AIカメラで取得したデータを需要予測システムや勤怠管理システムなどと連携させることで、顧客の行動、店内混雑状況入店人数推移、スタッフのスケジュールなどを分析し、業務改善につなげることができます。

また、AIカメラが店内の顧客の購買行動を解析し、そのデータをPOSレジなどの会計システムと連携させることで、売上状況を把握しやすくなり、在庫管理や販売促進の最適化につながります。

このように、APIを利用することで、手作業でのデータ入力や転送が不要になり、異なるシステム間でのデータの一貫性が確保され、効率的かつ効果的な店舗分析が可能になります。

さらに、APIは標準化されたプロトコルを使用するため、異なるベンダーやプラットフォーム間での互換性が高く、柔軟なシステム構築が可能になるというメリットもあります。

 

APIを介したAIカメラと既存システムのデータ連携の実践

ここからは、GROOOVEが取り扱っているRetailNext(リテールネクスト)のAIカメラ「Aurora(オーロラ)」を活用し、各種Webサービス等のシステムとのAPI連携でできること4選をご紹介します。

 

1. サイネージで顧客に混雑状況・混雑率を知らせる

RetailNextのAIカメラで店舗内の混雑状況を検知し、そのデータをダッシュボードやWebサイト、デジタルサイネージのセットトップボックスなどにリアルタイムで反映させることができます。これにより、顧客は来店前・来場前に混雑具合を確認したり、最適なタイミングで足を運ぶことができるようになります。この機能は、ショッピングモールや観光施設、レストラン・カフェなどの飲食店、イベント会場展示会などで特に効果を発揮します。

また、APIを介して混雑状況データを待ち時間対策アプリ(順番待ちアプリ)などと連携すれば、待ち時間の目安を顧客のスマートフォンに通知したり、入店・入場規制をかけている場合は、規制の解除をPUSH通知で送信するといった利用も想定できます。

補足:RetailNextのAPI連携とは?

RetailNextのAPI機能を活用することで、リアルタイムの入店人数や混雑率などの様々な指標を、APIを通じて各種システムと連携することができます。また、RetailNextは、外部での特別な処理を必要としない店内混雑状況API(各種システムとの連携)(*)などにも対応しています。

* API連携:サーバーからリアルタイムにデータを取得。取得したデータをもとに、最新の店内混雑状況を顧客に通知するシステムや、店内混雑状況をWebやアプリで公開する方式との連携を想定。

関連記事:「店内混雑率」を取得する

 

2. 入店人数を勤怠・シフト管理システムと連携する

過去の客数データや見込み客数の把握は、従業員やスタッフのシフト・スケジュール調整や、店頭における作業内容を改善するのに役立ちます。

AIカメラで取得した客数データを勤怠・シフト管理システムのデータとAPI連携させることで、入店人数に合わせたスケジュール調整などが可能となり、人件費の削減業務効率の向上が期待できます。

補足:RetailNextのスタッフ配置最適化機能

RetailNextのAIカメラに搭載された「スタッフ配置最適化」機能により、入店人数に合わせて接客スタッフの人数や勤務時間を最適化することで、スタッフ不足による接客漏れを防止し、購入率の向上が期待できます。

※この機能はAPI連動を必要とせず、RetailNextのダッシュボードに直接表示されます。ダッシュボードについて、詳しくはこちら

 

3. オンライン・オフラインの購買​​行動や顧客属性を横断的に分析する

AIカメラとECサイトの購買情報を連携させることで、顧客の実店舗での購買行動や属性データと、インターネット上における購入履歴や商品閲覧履歴を横断的に分析することができるようになります。

これにより、顧客の購買パターンや嗜好を詳細に分析し、リアル店舗での購買行動を参考にしたECサイトでの商品のレコメンドや、年代(年齢層)・性別(男女)別にターゲットを絞ったプロモーションなどのマーケティング戦略を展開することが可能になります。

具体的な例として、店内の指定エリアごとにAIカメラを設置し、顧客が各棚の前で立ち止まった回数や滞在時間を算出することで、商品への興味関心度を調べたり、店内全域にAIカメラを設置することで顧客動線を取得し、属性(年代・性別ごとの購買行動(※)や移動経路などを抽出でき、ECサイトにアクセスしてきたユーザーの回遊経路や属性情報と照らし合わせ、ターゲットに訴求するアプローチを検討できます。

※ 一部データの取得(購入率・客単価など)には、AIカメラとPOSレジのデータ連携が必要です。

補足:オンライン・オフラインを横断した分析の具体例

実店舗でA棚のボトムスの前で立ち止まった後、B棚のトップスを見た顧客が多ければ、オンラインでもボトムスの商品ページにアクセスした顧客にトップスを自動で表示させることで、オンラインショップでの顧客の購買行動を促進させることができます。

また、サイネージと電子番組表(EPG)自動作成システムをAPI連携させることで、サイネージ視聴者の属性をAIカメラで取得した後に、ターゲット属性に合わせた番組紹介映像を自動生成して表示するといったことも行えるようになります。

写真素材:デジタルサイネージ 虎ノ門ヒルズ駅

 

4. 顧客の店内回遊状況をチャットツールやアプリでスタッフに知らせる

AIカメラで取得した顧客の人流は、APIを通じて、LINE(ライン)などのチャットツール・アプリなどにリアルタイムに送信することができます。

これにより、エリアごとの混み具合に応じた適切なスタッフの配置や、通路の確保・管理など、スムーズなオペレーションが可能になります。また、各エリアの混雑状況や立ち寄り回数から商品の売れ行きを予測し、補充などの在庫調整を行うこともできます。

混雑状況や立ち寄り回数のデータは、イベントブースの運営管理、ブランド店舗やPOP UP(ポップアップ)出店などにおけるトレンドや人気調査においても有用です。

 

2024年 最新のAIカメラ技術とAPI連携で、顧客体験と店内業務を最適化する

AIカメラでのデータ取得やAPIを通じた各種サービスとのデータ連携は、現代のリアル店舗経営において顧客体験や業務効率を大幅に向上させるための最も有力な方法の1つです。

AIカメラが捉えたリアルタイムの入店人数混雑予測データをWebシステムやデジタルサイネージ等で可視化したり、チャットツールやアプリ等で通知することができれば、顧客は必要な情報をタイムリーに受け取り、混雑回避時間帯の来店意欲を高め、顧客満足度を向上させることができます。

また、AIカメラのデータとスタッフ管理サービス等の連携で、効率的な店舗運営ができるようになるでしょう。スタッフの配置を最適化し、ピーク時に店舗スタッフに通知を出し、適切な人数の接客人員を配置することで、サービスの質を維持しながら運営コストを削減することができます。

さらに、AIカメラで取得した人流データをPOSレジや在庫管理システムと連携させることで、在庫が少なくなりそうな場合にスタッフに通知を送り、迅速な商品補充を促すことができます。これにより、欠品のリスクを減少し、顧客が常に必要な商品を手に入れられるようサポートします。

最後に、AIカメラで取得した来店客の属性や顧客行動をWebや電子広告作成システムとAPI連携することで、効果的なプロモーションを自動で作成することができるようになります。

総じて、AIカメラのデータとAPIを通じた各種サービスとの連携は、データドリブンなアプローチによってビジネスの競争力を高めるツールとなります。今後もAI技術やテクノロジーの進化に伴い、その活用法はさらに広がっていくことでしょう。

 

RetailNextのAIカメラとのAPI連携で、店舗分析を効果的に行う

小売業界で定番となっている、RetailNextのAIカメラセンサー「Aurora(オーロラ)」。

Auroraは、日々のリアル店舗の経営状況を詳細に可視化し、様々な課題を解決する、高精度・高機能な分析が得意なセンサーです。

Auroraは、入店カウント精度95%以上を誇り、日々安定して店舗の客数を取得できます。Auroraが提供するデータを基に、入店人数や混雑状況を予測し、ピーク時間帯、顧客が来店しやすい曜日、特定のキャンペーン・イベント時の入店傾向なども把握することができるようになります。

※RetailNextについて、詳しくはこちら

 

GROOOVEはRetailNextのAIカメラ導入実績「日本国内No.1」

オンラインビジネス化が進む現代において、リアル店舗の人々の動きをデジタル化し、簡単・スピーディーにデータ運用できる環境を構築します。店舗のDX化、顧客データ分析・集計・運用のサポートはGROOOVEにお任せください。

Auroraの導入やAPI連携について、より詳しい情報をご希望の企業様はお問い合わせください。

 

まとめ

この記事では、最新のAIカメラ技術とAPI連携を通じたデータ活用についてご紹介しました。

AIカメラを導入することで、リアルタイムの混雑状況の把握や入店人数の管理が可能となり、さらに各種サービスとAPI連携することで、データを横断的に分析でき、より効果的な店舗運営やサービス提供が可能になります。これにより、顧客満足度の向上だけでなく、売上の最大化への期待も持てます。

これを機に、AIカメラの導入や各種サービスとのAPI連携を検討し、業務効率化やより良い顧客サービスの提供を目指してみてはいかがでしょうか。


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