システム・機能紹介

AIカメラとダッシュボードを活用した入店人数の効果的管理

現代のビジネス環境では、データ駆動型の意思決定がますます重要視されています。特に、リアル店舗を運営する企業にとって、入店人数入店率などの顧客動向や売上状況をリアルタイムで把握することは、競争力を維持するための鍵となります。そこで、注目すべきデータ管理ツールが「ダッシュボード」です。ダッシュボードはBIツールの一つで、複数のデータソースから情報を集約し、視覚的にわかりやすく表示することができます。

本記事では、小売店をはじめとするリアル店舗向けに入店人数管理用のダッシュボードの基本概要やメリットについて解説します。さらに、入店人数をリアルタイムで取得するのに最適なAIカメラについても触れ、おすすめのダッシュボード画面のデザインや機能、各種店舗計測システムの導入ステップにも触れます。

リアル店舗で入店人数データを管理し、運営を強化していくための参考にしていただければ幸いです。

 

ダッシュボードの基本概要とその重要性

ダッシュボードとは、ビジネスや業務の状況を視覚的に一目で把握できるツールのことです。データをグラフやチャート、テーブルなどで表示し、重要な情報を簡単に確認できるようにします。ダッシュボードの基本的な概要は、まずデータの収集と統合です。複数のシステムやデータベースから情報を集約し、一つの画面に集約することで、複雑なデータセットを整理して簡潔に表示します。また、一般的にカスタマイズ可能なインターフェイスを持ち、ユーザーはニーズに応じて表示内容を変更できます。

ダッシュボードの重要性は、データドリブンな意思決定をサポートする点にあります。リアルタイムにデータを監視できるため、トレンド(傾向)や異常値を早い段階で特定し、適切なアクションを迅速に取ることができ、リスクの低減が図れます。さらに、ダッシュボードは日々の運営パフォーマンスのモニタリングにも欠かせません。KPI(重要業績評価指標)を設定し、目標達成状況を定期的に確認することができます。これにより、必要に応じた戦略の見直しや改善が行いやすくなり、ビジネスの効率化と効果的な管理が実現します。

ダッシュボードはまた、店舗運営の透明性を高め、チーム全体のコミュニケーションを円滑にする役割も果たします。経営者、マネージャー、店長、スタッフを含む全員が同じデータを共有し、共通の理解を持つことで、プロジェクト進行や目標達成までの道のりがよりスムーズになります。

 

入店人数を把握するためのダッシュボード選択のポイント

現在、世界中で様々な種類や機能を備えたダッシュボードが提供されていますが、直感的に情報を把握し、迅速に意思決定を行えるかどうかが、製品を選択する際の重要なポイントになります。ここでは、入店人数を管理するダッシュボードを選ぶ際に注目すべき2つをご紹介します。

 

1. 見やすい画面デザイン(UI)を採用する

ユーザーフレンドリーな画面デザインのポイントとして、シンプルかつ直感的なインターフェースが挙げられます。ユーザーが迷うことなく必要な情報にアクセスできるよう、メニューやボタンの配置は論理的で分かりやすいものである必要があります。また、視覚的な一貫性を保っているかも大切です。色使いやフォント、アイコンなどのデザイン要素が統一されていれば、混乱を避けることができ、視認性が高いといえます。

また、データを直感的に理解できるようなグラフやチャート、アイコンなどが適切に用意されている必要があります。例えば、棒グラフは各店舗の比較、円グラフは店内の顧客の属性などの割合を示すのに適していますし、折れ線グラフは時間の経過に伴う入店人数の変化を示すのに有効です。

 

2. 必要なデータを一目で確認できるUI・UXを採用する

次に、自社に必要なデータをすぐに確認できるよう、画面上で情報の優先順位が明確にできる仕様が重要です。

ダッシュボードには多くのデータが表示されますが、各情報の重要度は店舗によって異なります。最も必要とする情報が目立つ位置に配置され、二次的な情報が適切に整理されていれば、効率的なデータの閲覧や分析ができます。例えば、入店状況、売上データ平均客単価・購入率、入店状況、在庫状況など、店舗にとって主要なKPIは、ダッシュボードの上部または中央に配置されていると良いでしょう。POSレジの販売数データ等と連動して入店人数を分析し、商品のリアルタイムの売れ筋や入店数の変化に合わせた販売見込み数などを把握できれば、在庫管理がしやすくなります。

フィルタリング機能も重要です。自社に必要な情報のみを絞り込んで表示できれば、ダッシュボードがより使いやすくなります。例えば、特定の地域や店舗、期間に絞ったデータを表示するフィルターがあれば、自社のニーズに合わせた情報を簡単に取得できます。

さらに、情報の更新頻度も考慮しましょう。ダッシュボード上でリアルタイムにデータが更新されることで、最新の情報を常に確認することができます。特に、入店人数、在庫管理や売上データのような変動の激しい情報は、速やかな更新が、迅速な意思決定を行う上で非常に重要なポイントとなります。

最後に、モバイルデバイスへの対応の有無も確認し、どのデバイスからでも快適に利用できるようにレスポンシブデザインが備わっているものがおすすめです。いつでもどこでも必要な情報にアクセスできれば、効果的に店舗分析を行うことができます。

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小売店でAIカメラ(入店カウンター)とダッシュボードを導入するメリット

入店カウンターの一種であるAIカメラは、高度な映像認識技術を搭載したカメラで、人の動きをリアルタイムで検出し、来店した客数を正確にカウントすることができます。また、AIカメラがカウントした入店数データは、ダッシュボードに自動的に送信され、視覚的に分かりやすい形式で即座に表示されます。

ここでは、AIカメラとダッシュボードを小売店舗に導入することで得られる主なメリットを2つに分けてご紹介します。

 

メリット1 入店人数や混雑状況をリアルタイムで確認できる

AIカメラでリアルタイムに入店人数を取得することで、手動での人数カウントや集計・報告作業が不要となり、店舗スタッフの負担軽減に貢献し、接客などのより高度で重要な業務に集中できます。また、店内の混雑状況を把握し、正確な客数データに基づいて店長やスタッフが業務内容に関する判断を下すことが可能となります。さらに、新規出店やPOP UPの開設、既存店のリニューアル等に際して、入店人数データを参考にすることで、より成功確率の高い戦略立てが可能となります。

店内の場所ごとの入店人数・退店人数を取得(赤枠)

 

メリット2 入店人数予測機能を活用できる

AIカメラは過去のデータを解析し、将来の入店人数を予測してダッシュボードで可視化する機能を持つものもあります。これにより、スタッフ配置やスケジュールを効果的に管理でき、運営効率や購入率の向上が図れます。例えば、土曜日の午後に多くの顧客が訪れることが予想される場合、予めスタッフのシフトを増やしたり、人気商品の在庫を補充しておくなどの販売戦略を立てることで、機会損失を減らし顧客がスムーズにショッピングを楽しめる環境を提供できるようになり、売上アップつながります。
また、入店人数データはマーケティング活動にも利用でき、特定の時間帯に合わせたプロモーションを行うことで来店客数を増やしたり、閑散時間帯にキャンペーンを実施して集客を促進できます。

このように、AIカメラとダッシュボードは、小売店をはじめとするリアル店舗の運営をサポートするために多くのメリットを提供しています。

※下のグラフは実際の来店客数、予測済みの来店客数、ピーク時間などを表した折れ線グラフです。

RetailNextダッシュボード:来店客数(本日)

RetailNextダッシュボード:明日のトラフィック

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AIカメラ(入店カウンター)・ダッシュボード導入前の準備

導入にあたっての留意事項

ここでは、AIカメラとダッシュボードの導入前に考慮するべき項目、専門家への相談・依頼内容などについて説明します。

導入にあたり、まず自社のニーズと目標を明確にすることが重要です。どのデータをどのように表示したいのか、どの部門が何のデータを必要とするのかを洗い出す必要があります。

また、導入にかかるコストや時間の割り出し、既に店舗計測ツールなどを導入している場合は、既存のシステムとの連携が可能かどうかも把握しておく必要があります。

これらの準備が整ったら、AIカメラとダッシュボードの導入に必要なハードウェアやソフトウェアの選定に移ります。この段階で、ベンダーや店舗計測データを提供している企業からのデモンストレーションを受けることをおすすめします。

 

専門家への相談とサポートの利用

AIカメラとダッシュボードの導入や連携には高度な知識が求められるため、専門家への相談が不可欠です。ITコンサルタントやカスタマーサクセスチームが、自社のニーズに最適なソリューションを提案してくれるでしょう。また、多くのベンダーが提供しているサポートサービスも活用することをお勧めします。これにより、導入後の運用やトラブルシューティングなどもスムーズに行えるようになります。システムを構築した後は、専門家の助言を受けながら、社内でもスタッフ向けのトレーニングプログラムなどを実施することで、導入効果を最大限に引き出すことができるでしょう。

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RetailNext(リテールネクスト)のAIセンサー「Aurora」とBIダッシュボードで入店人数を管理する

世界中のブランドショップ・小売店向けに店舗データを提供している米国RetailNext(リテールネクスト)社のAIセンサー「Aurora(オーロラ)」とダッシュボードを利用することで、店舗運営の効率化ができます。

RetailNextのAIセンサーは、リアルタイムの入店人数、店内の混雑率動線取得による顧客・スタッフの店内移動経路、滞留状況(動態マップ)特定の商品棚の前での行動接客状況滞在時間などを把握することができます。これらのデータにより、スタッフ配置の最適化プロモーション効果測定、接客パフォーマンス測定VMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)・商品陳列の最適化などが実現します。

AIセンサーで収集されたデータはRetailNextのダッシュボードに統合され、視覚的に分かりやすい形で提供されます。そのため、データ分析を直感的に行うことができます。また、複数の店舗を運営する場合も、各店舗のパフォーマンスを一画面で比較することができ、経営戦略の立案に役立ちます。過去の数値と比較することで、季節ごとのトレンドやキャンペーンの効果を評価することも可能です。

このように、RetailNextのソリューションは、リアル店舗の経営者やマネージャーの迅速かつ正確な意思決定をサポートしています。

RetailNext AIセンサー「Aurora」

RetailNext ダッシュボード:週の予測トラフィックとその関連項目

RetailNext ダッシュボード:購買率・平均客単価・スタッフの生産性・接客数

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GROOOVE(グルーヴ)に入店人数取得システムの一括導入を依頼する

GROOOVEは、RetailNext AIセンサー Auroraをはじめとする最新のAIカメラシステム技術の導入と高度なダッシュボードソリューションを提供する企業です。以下は、GROOOVEにAIカメラとダッシュボードの導入を依頼する際の主な流れになります。

まず、GROOOVEに連絡し、取得したいデータなどの具体的なニーズや課題、期待する成果を明確に伝えることが重要です。店舗の規模、客層、過去の計測状況などを共有し、費用対効果を上げるための最適なソリューションを考えていきます。GROOOVEの専門チームが、要件に基づいて最適なAIカメラとダッシュボード、データの内容やその組み合わせを推奨します。

次に、現地調査と初期設定のフェーズがあります。GROOOVEの技術チームが店舗を訪れ、AIセンサーの設置場所やダッシュボードへの表示方法を確認します。この段階では、既存のシステムとの統合やデータ収集をするための調査が行われます。また導入後も、データ精度チェックや詳細な調整(オーディット)が行われるため、スムーズに店舗計測が進められます。

GROOOVEの強みは、導入後のサポート体制にもあります。操作方法の説明やトラブル対応(機器の遠隔死活監視・復旧サービス「REMOTEK」)、ダッシュボードのカスタマイズに関する要望にも対応しています。また、定期的なアップデートやメンテナンスも含まれており、システムが常に最新の状態で運用されることが保証されます。

最後に、導入後の効果測定とデータ分析のハードルの低さもポイントです。GROOOVEの提案した各種システムを利用することで、入店人数や顧客の行動パターンなどのデータを自動で取得し、わかりやすく可視化することができます。高精度のデータから店舗運営における改善点を洗い出し、さらなる業績アップを図ることが可能です。

※GROOOVEのクライアントへのデータ提供例

RetailNextのシステム納品

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まとめ

本記事では、ダッシュボードの概要やメリット、店舗経営者やスタッフが入店人数を効果的に管理するための機能やデザイン、AIカメラを用いたリアルタイムの入店状況把握と人数予測、システム導入のステップや企業のサポート体制についてご紹介しました。

店舗運営の質を向上させ、効率的な運営と戦略的な意思決定を実現するAIカメラとダッシュボードの導入をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。


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