システム・機能紹介

場所ごとに来店客の興味関心度を数値化する

前回のシステム・機能紹介ブログでは、スタッフのパフォーマンスについてお話ししました。
今回は、来店客の興味関心度をエリア(場所・ゾーン)別に数値化する方法についてご紹介したいと思います。

スタッフのパフォーマンス改善が、主にコスト削減による全体の利益向上を目的としていたのに対し、来店客の興味関心度の調査は、売れ筋などの把握やレイアウト・商品の配置の仕方の改善などにより売上を上げ、店全体の利益の向上を目指すものです。

来店客の興味関心度を数値化する

あなたの店舗では、お客様の商品・サービスへの関心をどのように測定していますか?

POSレジの各商品の売上データ(商品の種類や販売数量)などでしょうか。

入口のディスプレイ近くに設置した入店人数カウンターが取得した客の人数や属性からでしょうか。

実は、AIセンサーをうまく活用することで(※1)エリアごとでもお客様の興味関心度を数値化することが可能です。

※1 計測にはさまざまな方法がありますが、当社では、より精度の高い分析ができる
"POSレジのデータと複数のAIセンサーが取得したデータを掛け合わせる"方法を採用しています。

取得指標①

「エリアごとのトラフィック(指定ゾーンの通行人数)」

AIセンサーのカウント機能を利用して、各エリア(※2)を通過した来店客の人数を取得することが可能です。この人数は、特定のエリアの広告キャンペーンや店内レイアウト、商品陳列などが成功しているかどうかの判断基準とすることもできます。

※2 各エリアの指定範囲:館全体、商品のカテゴリや特性などのゾーンごと(食料品・衣料品など)、
さらに商品棚ごと(お弁当・飲み物コーナー、お菓子など)で指標を取得することができます。

取得指標②

「エリアごとの滞留回数(指定ゾーンの立ち寄り回数)」

指定エリアにて一定の時間以上立ち止まった人数を、AIセンサーが自動でカウントします。(滞留とする秒数はデフォルトの値の他、貴社店舗の仕様に合わせて任意で設定可能です。

取得指標①で示される通過人数に対して滞留回数の割合が多いほど、お客様の商品に対する関心度が高いことを意味します。

トラフィックが多いにもかかわらず滞留回数が少ないエリアは、商品選定の見直し、販促やアプローチの仕方などを検証し、改善していく必要があります。

取得指標③

「エリアごとの平均滞留時間」

指定エリアに立ち寄った客の滞留時間合計を滞留回数で割ることで、来店客一人当たりの平均の滞在時間を測定します。

平均滞留時間は、顧客が商品購入を検討するのに費やした時間とみなすことができます。
また、一般的に客の滞留時間が長いほど、店舗の売上が上がるとも考えられています。スタッフの接客を効率よく取り入れ滞留時間を伸ばし、購買数や平均客単価を上げられることもあります。

この指標は、小売店での顧客調査に用いられるほか、製造業ではリードタイム(生産から納品までの工程)を短縮するために、従業員の加工作業時間などを見直す際にも有効です。

エリアごとの平均滞留時間は以下の式で算出されます。

エリアの平均滞留時間(秒)=そのエリアに立ち寄った客の滞在時間の合計÷総滞留回数

エリアごとに来店客数(入店人数・退店人数)、立ち寄り回数、平均滞留時間などを取得

取得指標④

「エリアごとの購買率(購入率)」

指定エリアを訪れた客のうち、何%の人がその場所に陳列されていた商品を購入したかを示す指標です

エリアごとの購買率は以下の式で算出されます。

  • エリアの購買率(%)=該当エリアの商品購入に至った客の数÷エリアの通過人数合計×100
  • 滞留回数を分母としたエリアの購買率(%)=該当エリアに滞留してから商品の購入に至った客の数÷エリアの滞留回数合計×100

まとめ

「選ばれる店」「選ばれる売場」「選ばれる商品」になるためには、来店客がお店に立ち寄り、商品の前で立ち止まり、購入に至るまでの過程を掘り下げてみることが大切です。

AIセンサーが取得するデータには、お客様の店内での行動や動線、滞在時間などが含まれます。これらのデータを組み合わせることで、より詳細な分析が可能になります。

今回は、エリア別に来店客数、立ち寄り回数、平均滞在時間などを取得し、来店客の興味関心を定量化する方法をお伝えしました。

「人流(来店客の動線)によるレイアウト分析」については、次号で詳しくお伝えします!


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